『忖度』の意味と字の由来。読み方はともかく実は見慣れない字だよね
ニュースで話題になって以降、結構あちこちで使われてる『忖度』。
見慣れない字と馴染みのない読み方なので、ちょっと気になるかんじ。
というわけで、ちゃんと調べてみました。
言葉の意味
まず、意味の確認。
相手の考えを推測、相手を気遣ってとか、そういう意味で使ってたけど正しくはどうなんだろ。
話題になった使われ方から、雰囲気で真似して使っちゃってるけど、
誤用ってそういう所から始まるからなぁ。
さて。
自分なりに考えて、他人の気持ちを推しはかること。
『新明解国語辞典 第七版』(三省堂)より引用
ふむふむ。
相手を気遣う、だとちょっとズレてるかも?
気遣う、の半歩手前の推測って感じだろうか。
「きっとこういう考えだろう」「もしかしたらこう感じるかもしれない」「あの人もこういう気持ちだったのかな」
といった考えを巡らす事が「忖度」ということかな。
例えば
・泣いてる人にハンカチを差し出す
・コンビニ等で弁当を買ったときに箸をつける
・エレベーターで乗り降りする際に開閉ボタンや扉を抑えておく
こういう行為は、「忖度」した結果とっているってことかな。
実際に行っている人は単に「マナーだから」とか「マニュアルだから」「ルールだから」という理由な場合も多いだろうけど、
なんでそんなマナーやマニュアルが生まれたかというと、「忖度」して出来たものというわけだ。
ただ、意味は分かったけど、流石に字の由来とかは触れていない。
字の由来
というわけで、字の由来も調べてみました。
[意味]①[動]はか-る。相手の気持ちをそっと推しはかる。[類]度。「思忖」②姓の一つ。
[解字]会意兼形声。寸は、手の指一本の幅のこと。昔は手尺や指の幅で長さをはかった。忖は「心+寸」で、指をそっと置いて、長さや脈をはかるように、そっと気持ちを思いやること。[類義]計『漢字源 改訂第五版』(学研プラス)より引用
ほー。
「忖」自体に、相手の気持ちをそっと推しはかる、って意味があるのか。
指をそっと置いて、ともあるように、「そっと」っていうのが結構ポイントなのかな。
「度」の方はというと、
ものさし、や、めもり、等色々な意味がありますが、その一つに以下がありました。
[動」はか-る。長さをはかる。転じて、心の中で推しはかる。また、見当をつける
『漢字源 改訂第五版』(学研プラス)より引用
「度」の方にも「推しはかる」と言う意味が。
共に「推しはかる」という意味を持つ「忖」と「度」の言葉を合わせたのが、「忖度」だったわけだ。
なるほどね~。
「忖」の、相手の気持ちを「そっと」推しはかる、という意味からすれば
あくまで「自分が」忖度「する」のであって、
例えば「相手に」忖度「させる」というのは、適切な使い方ではないかもしれないですね。
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