『確信犯』の正しい意味。よくある誤用の一つ!
誤用されることで有名なのは知ってるけど、
正しい意味は?となると、実はふわっとしちゃう言葉シリーズ
今回は「確信犯」
「お前それ確信犯でしょwwww」
といった感じで「悪いことと確信しながら行う悪いこと」という意味合いで使われる場面を最近?よく目にする(もはや最近、じゃない気もする)
一方、「悪いことと確信しながら行う悪いこと」は誤用ですよ、という情報も随分前から出回っている。
しかし「じゃあ正しい意味は?」と聞かれて「○○という意味だよ」と即答できるだろうか。
残念ながら私は「あー。たしか○○とかいう意味……なんだっけ?」とふわっとしてしまう!
というわけで、ちゃんと調べてみた。
言葉の意味
まずは言葉の意味を確認。
自己の信念に基づき正当な行為と信じて行う犯罪。(特に、宗教的・政治的な義務感・使命感に基づくものを指す)
『新明解国語辞典 第七版』(三省堂)より引用
ふむふむ。
「正当な行為と信じて行う」これがとくに抜け落ちがちなポイントなのね。
考察
確信犯に該当するケース
宗教がらみのテロ、例えばアメリカで起きたいわゆる「9・11テロ」で、もし実行犯が正しい行為なのだと信じていたならば、それが確信犯であるわけだ。(あくまで確信犯かどうかの話であって、行為の是非は全く別の話だが。)
また、悪政をしく王に対する革命なんかも、行為自体が暴行や殺人といった犯罪でも、正しいと信じて行われたなら、確信犯にあたる。
では、誤解や思い込みなど後から「あれは間違っていた」となる場合や、思想誘導の結果など厳密に自分の意志と言っていいのか微妙な場合はどうか。
これらも、同情の余地はあるかもしれないが、実行時点で正しいと信じていたなら、確信犯にあたると考えられる。
確信犯には該当しないケース
対して
例えば
- 金が欲しくてやった「強盗」
- 金が惜しくてやった「万引き」
- カッとなってやっちまった「傷害」「殺人」
- 調子に乗った「スピード違反」
これらを「悪いことだと確信している」からといって確信犯と呼ぶかというと、NOなわけだ。
あくまで正しいことだと信じていることが境目となる。
また、自分が行った犯罪について他人が「貴方は正義のためにやったのだ。正当な行為だ」と評したとしても、自分でもそう信じていなければ、やはり確信犯とは呼ばない。
「これは正当な行為だ!正しいと信じているんだ!」と言っていても、本心でそう信じていないのなら、只の言い訳・屁理屈でしかない。傍からは確信犯のように見えても、実際は確信犯ではないと言える。
と、いったところだろうか。
まああくまで、確信犯かどうか、という話であって、
確信犯だから良いの悪いのと言う話ではないので注意。
なるほどだね~。
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